Xano(ゼノ)とは?Xanoの特徴・できること・料金・他ノーコードツールとの連携方法まで徹底解説
- シースリーレーヴ編集者
- 6月16日
- 読了時間: 14分
更新日:6月20日
近年、ノーコード開発のニーズが急速に高まる中で、「フロントエンドは作れるけど、バックエンドが難しい」という声が多く聞かれるようになりました。その悩みを解決するのがXano(ゼノ)です。
Xanoは、コードを一行も書かずにAPIとデータベースを設計・管理できるノーコードのバックエンド構築ツールです。FlutterFlowやWeWeb、Adaloなどのフロントエンドツールと接続して、本格的なアプリや業務ツールを短期間で開発することができます。
この記事では、Xanoの特徴・メリット・料金プラン・注意点まで、これから導入を検討する方向けにわかりやすく解説していきます。ぜひ最後までお読みください。
目次
Xano(ゼノ)とは?
コード不要でAPIを自動生成できるノーコードバックエンド
GUIベースでの柔軟なデータベース設計
複雑なビジネスロジックも関数ブロックで再現可能
セキュアでスケーラブルなホスティング環境
外部サービスやノーコードツールとの強力な連携性(例:FlutterFlow・WeWeb)
Xanoのデメリット(向いていない開発)
WebSocketなどリアルタイム通信の非対応
フロントエンド機能はなく、UI開発には別ツールが必要
機能が多いため、初心者には学習コストがやや高め
ベンダーロックインへの懸念(データ移行の難易度)
Xanoでの開発に向いているケース
ノーコードでAPIとDBを設計し、フロントと繋ぎたい場合
FlutterFlowやWeWebなどと組み合わせた本格的アプリ開発
会員管理、予約、商品管理などデータ構造が複雑なサービス
スケーラビリティやセキュリティを求める中小企業~スタートアップ
【入門】Xanoを使ってみよう!
ワークスペースの作成と初期設定
データベースとテーブルの設計
APIエンドポイントの自動生成
フロントエンドツールとの接続(例:FlutterFlow)
Xano(ゼノ)とは?

Xano(ゼノ)は、コードを一切書かずに、データベースの構築からAPIの生成、ビジネスロジックの設定までを行えるノーコードのバックエンド開発プラットフォームです。ユーザーはGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を使って、データベースの設計やAPIの自動生成を直感的に行うことができるため、エンジニアでなくても本格的なシステム構築が可能になります。
Xanoの最大の特徴は、フロントエンドの見た目を作るツールではなく、アプリケーションの裏側、つまり“サーバーサイド(バックエンド)”に特化している点です。多くのノーコードツールは、見た目の画面(UI)を作ることに特化していますが、Xanoはその画面とつながるデータの保存・取得・処理、を担う機能を提供します。
たとえば、ユーザー登録、ログイン認証、予約管理、支払い処理など、業務アプリケーションにおける複雑な処理を、Xanoを使えばノーコードで構築できます。しかも、Xanoが自動で生成するREST APIを活用することで、FlutterFlowやWeWeb、BubbleなどのノーコードUIツールと簡単に連携でき、バックエンドとフロントエンドの分離開発を効率的に実現できます。
つまりXanoは、「ノーコードで、ビジネスレベルのWebサービスやモバイルアプリの“中身”を作りたい人」にとって、非常に有力な選択肢といえるでしょう。
Xanoの特徴

Xanoには、バックエンド開発に必要な機能が一通り揃っており、専門的な知識がなくても本格的なアプリケーションの裏側を構築できる点が大きな魅力です。ここでは、Xanoの代表的な特徴を5つご紹介します。
コード不要でAPIを自動生成できるノーコードバックエンド
Xanoは、データベースにテーブルを作成すると、自動的にCRUD(作成・取得・更新・削除)APIを生成します。これにより、開発者はAPIの設計や記述に時間をかけることなく、すぐにアプリケーションのフロントエンドとデータ連携を行うことが可能になります。 たとえば、ユーザー管理のためのテーブルを作成すると、ログイン・登録・更新・削除といったAPIが即座に使える状態になります。APIのドキュメントも自動で生成されるため、他の開発者との連携やフロントエンド側の開発もスムーズに進行します。
GUIベースでの柔軟なデータベース設計
Xanoでは、リレーションの設定、ユニークキーの指定、カスケード削除の指定など、リレーショナルデータベースとしての基本機能をGUIで操作できます。 データベースの設計には、ドラッグ&ドロップや選択式の設定画面が用意されており、非エンジニアでも直感的に構造を理解・構築できます。複雑なデータ構造を必要とするサービスでも、Xano上で柔軟に再現できるため、実運用にも耐える設計が可能です。
複雑なビジネスロジックも関数ブロックで再現可能
Xanoには、「関数スタック」と呼ばれるビジュアルベースのロジック構築機能があります。これは、処理の流れを積み木のように構成していく仕組みで、SQLやPythonなどのプログラミング言語を使わずに、条件分岐、ループ、外部API連携、バリデーションなどの処理を構築できます。 これにより、たとえば「ユーザー登録時にメールを送信し、その内容をログに保存する」といった一連の処理も、数ステップの視覚的な操作だけで実装できます。
セキュアでスケーラブルなホスティング環境
Xanoはクラウド上にホストされており、アプリケーションのアクセス量やデータ量に応じて自動的にスケールする仕組みを備えています。これにより、急なアクセス増加やユーザーの増加にも柔軟に対応でき、インフラの知識がないユーザーでも安定した運用が可能になります。 さらに、XanoはSOC2 Type IIやGDPRなどのセキュリティ要件に準拠しており、機密性の高い業務アプリケーションにも安心して利用できます。
外部サービスやノーコードツールとの強力な連携性
XanoはAPIベースの設計になっているため、FlutterFlow、WeWeb、Bubble、Adalo、Bravo Studioなど、さまざまなノーコードフロントエンドツールと簡単に連携できます。 特にFlutterFlowとの連携は非常にスムーズで、ログイン・データ取得・データ更新といった処理を、APIコールひとつで完結できます。さらに、Webhookや外部APIの呼び出しにも対応しているため、StripeやSendGridなどの外部サービスと連携しながら、複雑な業務アプリの構築にも対応できます。
Xanoのデメリット(向いていない開発)

Xanoは非常に高機能なノーコードバックエンドツールですが、すべての開発ニーズに完全にマッチするわけではありません。導入前にあらかじめ把握しておきたいXanoの注意点や、向いていない開発ケースについて整理しました。
WebSocketなどリアルタイム通信の非対応
Xanoは現在、WebSocketやFirebaseのようなリアルタイム通信機能には対応していません。そのため、チャットアプリや、複数ユーザーが同時に操作するタイプのコラボレーションツール(例:Googleドキュメントのような同時編集機能があるアプリ)などを開発する場合には、不向きです。
リアルタイム性を必要とする場合は、Xanoとは別にSocket.ioなどのリアルタイム通信サーバーを別途構築するか、他のバックエンドサービスを組み合わせる必要があります。
フロントエンド機能はなく、UI開発には別ツールが必要
Xanoはあくまでバックエンドに特化したノーコードツールであり、ユーザーが操作する画面(フロントエンド)を作る機能は搭載されていません。UIを構築するには、FlutterFlowやWeWeb、Bubbleなどのフロントエンドツールと組み合わせて使用する必要があります。
そのため、「Xanoだけで完結したい」「画面と処理の両方を1つのツールで作りたい」と考えているユーザーには、やや不向きと言えるでしょう。
機能が多いため、初心者には学習コストがやや高め
Xanoはノーコードでありながらも、できることが多く、APIやデータベースの概念にある程度の理解が必要です。ノーコードツールを初めて使う初心者にとっては、最初に覚える内容が多く、ややハードルが高く感じるかもしれません。
特に、認証処理やカスタムロジックの作成、エラー処理などを実装しようとすると、概念的な理解も求められるため、「ただ画面を作るだけのノーコードツール」とは異なる学習曲線が発生します。
ベンダーロックインへの懸念(データ移行の難易度)
Xanoは独自のプラットフォーム上に構築されたサービスであるため、他のサービスへの移行が容易ではないという点も注意が必要です。 たとえば、構築したロジックや関数スタック、データベース構造をそのまま別の環境へ移行することは基本的にできません。エクスポート機能はありますが、完全な互換性は保証されていないため、Xanoに依存した設計を行った場合、将来的に他のプラットフォームへ切り替えたくなった際にコストや工数が発生する可能性があります。
そのため、将来的にスケールアップやカスタム開発への移行を視野に入れている場合は、事前にデータ構造や機能の移行計画を立てておくことが重要です。
Xanoでの開発に向いているケース

Xanoは、すべてのノーコード開発に向いているわけではありませんが、特定の開発ニーズに対しては非常に強力な選択肢となります。ここでは、Xanoが特に力を発揮する代表的なケースをご紹介します。
ノーコードでAPIとDBを設計し、フロントと繋ぎたい場合
自社でバックエンドのコードを書かずにAPIとデータベースを構築したいというニーズがある場合、Xanoは最適なプラットフォームです。たとえば、「社内にバックエンドエンジニアがいないが、アプリの裏側を構築する必要がある」「素早くプロトタイプを開発し、外部のUIツールと接続したい」といった場面で、Xanoの自動API生成機能やGUIベースのDB設計機能が非常に役立ちます。
Xanoを使えば、テーブル作成と同時にAPIエンドポイントが自動で用意され、即座にUI側と接続してデータの読み書きを行うことができます。コードを書かずに構築できるため、開発スピードを大幅に短縮できます。
FlutterFlowやWeWebなどと組み合わせた本格的アプリ開発
Xanoはフロントエンドとの接続を前提とした設計がなされているため、FlutterFlowやWeWebといったノーコードのフロントエンドツールとの相性が抜群です。とくにFlutterFlowとは公式での連携サポートがあるため、アプリUIとバックエンドをそれぞれの得意分野で分担しながら、スムーズに開発を進めることが可能です。
たとえば、FlutterFlowでユーザーインターフェースを作成し、Xanoでログイン認証・データ取得・更新処理などを担うことで、完全なモバイルアプリをノーコードで構築できます。WeWebを使えば、Webアプリケーションの開発も同様にスピーディに行えます。
会員管理、予約、商品管理などデータ構造が複雑なサービス
Xanoは複雑なデータ構造の再現力に優れているため、単純なToDoアプリのような構成だけでなく、会員登録、予約スケジュール、在庫管理、商品購入履歴などを伴う多層的なデータ設計にも向いています。
たとえば、以下のような用途においてXanoは非常に有効です:
会員制サービスで、ユーザー情報やプラン情報、ログイン履歴などを管理したい場合
レストランやクリニックのように、日時・スタッフ・顧客の3者関係で構成される予約管理をしたい場合
ECサイトや業務システムのように、カテゴリ・商品・注文履歴・在庫などの階層構造データを一元的に管理したい場合
これらのケースでは、XanoのリレーショナルDB構築機能や関数スタックによる業務ロジック設計が非常に有効に機能します。
スケーラビリティやセキュリティを求める中小企業~スタートアップ
スタートアップや中小企業の中には、「まずは小規模に始めたいが、将来的には本格的なサービスとして拡張したい」と考えるケースが多くあります。Xanoはこのようなスモールスタート型の開発にも適しており、初期は無料プランで試し、後に商用プランへ移行できる柔軟性を備えています。
さらに、XanoはGDPRやSOC2といった国際的なセキュリティ基準にも準拠しているため、機密性の高い業務システムや顧客データを扱うサービスにも安心して導入できます。また、クラウドベースでホスティングされているため、自前でサーバーを用意する必要がなく、インフラコストを削減できる点も中小企業にとって大きなメリットです。
【入門】Xanoを使ってみよう!
Xanoは高機能なノーコードバックエンドツールですが、初期設定から基本操作までの導入ステップは非常にシンプルです。この章では、Xanoを初めて使う方に向けて、実際の操作手順をわかりやすくご紹介します。
ワークスペースの作成と初期設定
登録後に表示されるダッシュボードで、最初の「ワークスペース(Workspace)」を作成します。ワークスペースとは、ひとつのアプリケーションやプロジェクトを構築するための作業エリアのことです。
作成時に「Blank from Scratch(空の状態から開始)」または「Template(テンプレート)」のどちらかを選択できます。初心者の方には、あらかじめ設定されたテンプレートから始めることをおすすめします。たとえば「User Authentication(ユーザー認証)」のテンプレートを選べば、ログイン・登録の機能が初期状態でセットされています。
データベースとテーブルの設計
ワークスペースを作成したら、次に行うのはデータベースの設計です。Xanoのデータベースはリレーショナル構造になっており、複数のテーブル間の関係性を視覚的に設定することができます。
新しいテーブルを作成するには「Database」メニューを開き、「+ Add Table」からテーブル名を指定して開始します。たとえば、会員管理アプリを作るなら「Users」テーブルを、商品管理アプリなら「Products」や「Orders」などのテーブルを作成していきます。
フィールド(列)の種類も豊富で、テキスト・数値・日付・ブール値(ON/OFF)だけでなく、リレーション(他テーブルとの紐付け)やファイル添付にも対応しています。これにより、複雑なデータ構造でもスムーズに再現できます。
APIエンドポイントの自動生成
テーブルを作成すると、Xanoは対応するAPIエンドポイントを自動生成します。この機能がXano最大の魅力の一つです。
たとえば「Users」テーブルを作ると、以下のようなAPIが自動で用意されます:
GET /users(ユーザー一覧を取得)
GET /users/:id(特定のユーザー情報を取得)
POST /users(新しいユーザーを作成)
PUT /users/:id(既存ユーザーの情報を更新)
DELETE /users/:id(ユーザーを削除)
これらのAPIはすぐに利用可能で、フロントエンド側からHTTPリクエストを送れば、即座にデータの操作が行えます。しかも、APIごとに認証設定や処理ロジックの追加もできるため、必要に応じて柔軟な制御が可能です。
フロントエンドツールとの接続(例:FlutterFlow)
バックエンドが完成したら、Xanoをフロントエンドツールと連携させましょう。ここでは、モバイルアプリ開発で人気のノーコードツール「FlutterFlow」との接続方法を例に解説します。
FlutterFlow側の設定で「API Call」機能を使い、XanoのエンドポイントURLを登録します。たとえば、ユーザー一覧を取得するには https://your-xano-url.com/users をAPIとして設定し、必要なパラメータや認証情報を入力します。
一度接続が完了すれば、FlutterFlowの画面上からボタンを押したり、画面を表示するだけで、Xanoのデータベースとリアルタイムに通信することが可能になります。
また、XanoはCORS(クロスオリジンリソース共有)設定も対応しているため、セキュリティを確保しながら外部接続を実現できます。
まとめ
Xano(ゼノ)は、コードを書かずにデータベース設計・API生成・業務ロジック構築までを一貫して行える、バックエンド特化型のノーコードツールです。GUI操作で高度な処理が実現できるため、エンジニアが不足しているチームでも、実用的なアプリや業務ツールを短期間で開発できます。
また、FlutterFlowやWeWebなどのUIツールと組み合わせることで、フロントエンドとバックエンドを分担した本格的なアプリ開発が可能です。
一方で、リアルタイム通信の非対応やUI機能の非搭載など、用途によっては注意点もあります。それでも、セキュリティ・拡張性・柔軟な料金プランといった点から、Xanoはスタートアップから企業まで幅広く対応できる有力な選択肢と言えるでしょう。
まずは無料プランで試してみることで、Xanoの機能と魅力を実感してみてください。
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最後まで読んでいただきありがとうございました!